2021/11/29 [ 歯の知識 ]
皆様は歯科技工士という職業をご存知ですか?ほとんどの方はよく知らないのではないでしょうか。しかし歯科技工士がいないと歯科治療は成り立ちません。今回は歯科技工士について紹介します。
歯科技工士は、患者様一人ひとりに合わせたつめ物・被せ物・入れ歯など製作したり修理したりする職業です。歯科技工士になるには専門学校で2年以上学び、国家試験に合格する必要があります。患者様と直接対面することはほとんどありませんが、身体の一部である人工歯を製作する歯科技工士は歯科治療には欠かせない存在です。
多くの歯科技工士は歯科技工所という技工物を製作している会社に勤めています。次に多いのは歯科医院の中に技工室があり、常勤として勤めているケースです。前者ではセラミックなどの自費治療のもの、インプラントの被せ物、矯正の装置など各分野に特化したプロフェッショナルに依頼できることがメリットで、後者は修理依頼などすぐに対応でき、歯科治療をスムーズに行えるメリットがあります。
歯科技工士は歯科医師の指示のもとに以下のような歯科技工物を製作します。これらの歯科技工物がお口の中に入っている方も多いのではないでしょうか。そのほかにも、仮歯・インプラントの人工歯・マウスピース・矯正装置などさまざまな技工物を製作します。またこれらは患者様一人ひとりに合わせて製作するオーダーメイドです。そのため歯科技工士は歯の知識に加えて、材料に関する知識、精密な歯科技工物を製作する技術が求められます。
・インレー
・クラウン
・ブリッジ
・部分入れ歯
・総入れ歯
ここでは製作することが多い歯科技工物について紹介します。
いわゆる「詰め物」のことです。むし歯治療で患部を削った部分に銀歯やセラミックなどの歯科技工物で補います。
いわゆる「被せ物」のことです。むし歯が大きく進行すると神経を抜く処置が必要になります。処置後は歯の根っこの部分に土台を建てて、その上に銀歯やセラミックなどの被せ物で歯を補います。
歯を失ってしまった場合、補うために連続した被せ物です。失った歯の両隣を支えとして、橋渡しのように歯を補います。
部分入れ歯とは、失った歯の部分だけ入れ歯で補い、残っている歯にフックをかけて安定させるものです。
すべての歯を失ったときに、補うために使用します。総入れ歯にはプラスチックでできたものや金属でできたものなどさまざまな種類があります。
お口の中は、髪の毛が一本入っただけでも違和感を覚えるものです。その口の中に入れる人工歯を製作するには精巧な技術と知識が必要とされます。
ただ歯科技工所の中には海外の下請けに外注しているところもあり、そのような歯科技工物のクオリティは良いものではなく、安全性も確立されていません。
つめ物・被せ物など技工物を安心・安全でなおかつクオリティを高いものに仕上げるために、歯科技工士と連携し信頼のおける歯科技工所に依頼しています。