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夏のプールで歯がしみるの⁉︎ 塩素がもたらす歯への影響とは?
夏のプールで歯がしみる原因、実は“塩素”かもしれません!実は、塩素によって歯の表面(エナメル質)が弱くなり、冷たい水や飲み物がしみやすくなるんです。お子さんとの楽しい夏休みを、安心して過ごすために役立つケア法をご紹介します!
プールの塩素って本当に大丈夫?歯がしみやすくなる科学的理由
プールの塩素は次亜塩素酸や塩化水素に変化し、pHを酸性に傾けることがあります。その結果、エナメル質がカルシウムを失って弱くなり、冷たい刺激に敏感に。特にpHが7.2以下になると、わずか数十分でエナメルの溶解が始まります 。
- ・水のpHが適正(7.2~7.8)が維持されないとリスクが高くなる
- ・競泳選手ではエナメル損失・着色・感度が報告されている
なぜ“冷たい”としみるの?
エナメル質が薄くなると、その下の象牙質が露出し、知覚神経に直接刺激が伝わります。エナメル質を守ることが、快適なプールライフに繋がります。
欧米で話題 “プール酸蝕症” の実態と日本との違い
「swimmer’s erosion(スイマー酸蝕症)」と呼ばれ、症例報告が世界中で見られます。中には、2週間毎日泳ぐことで前歯がほぼ全て溶けてしまったケースも。
欧米ではプールのpH管理がより徹底される傾向にありますが、日本ではまだ情報が少なく、行政や施設管理者への啓発がこれからの課題となっています。
うちの子は大丈夫?虫歯・詰め物があるときの注意ポイント
虫歯や詰め物があるお子さんには要注意!
- ・詰め物の隙間に酸が入り込み、しみやすくなる
- ・虫歯治療跡があると、象牙質むき出しの状態でダイレクトにダメージを受ける可能性も
- ・歯に亀裂や欠けがある場合はさらに感度が高まります
定期検診でしみそな箇所がないかチェックしてもらうと安心です。
楽しい夏休みを守る!プール後の簡単セルフケア3選
誰でもできるケア方法を実践的にご紹介します。
プール後すぐ行いたい!セルフケア3つ
プール後のケアはとっても簡単。次の3ステップで、エナメルケアを習慣化しましょう
- 1.真水でうがい:塩素を洗い流して口内のpHを整える
- 2.30分待ってからやさしく歯磨き:酸性の影響を受けたエナメルは30分で回復傾向に。すぐのブラッシングはNGです
- 3.フッ素配合ペーストまたは洗口剤使用:再石灰化を促進し、エナメル強化に
いずれも簡単で、続けるほど実感できるケアです!
かかりつけ歯科医に相談すべき?対処タイミングと治療方法
「歯にヒビ・しみ・色変化・表面の粗さ」を感じたら、迷わず受診を。
歯科では下記の対応が可能です
- ・フッ素塗布:再石灰化促進
- ・象牙質保護材:知覚過敏症状緩和
- ・ラミネートベニア/クラウン:エナメル喪失が進行した場合の補強
まとめ
プールの塩素が歯に与える影響を理解し、日々のケアと定期受診で「歯がしみる夏」を防ぎましょう。