2022/02/28 [ むし歯治療, マイクロスコープ, 歯周病治療 ]
皆様は、マイクロスコープという歯科用顕微鏡をご存じですか?これは、患部の視野を拡大して診ることができるものです。ここではマイクロスコープとはどのような機器か、その有用性についてご紹介します。
マイクロスコープとは、肉眼の約3~20倍に拡大して患部を診ることができる歯科用顕微鏡です。肉眼では見えないものが見えるようになり、神経の管や小さな亀裂などを直接確認しながら治療を行うことができます。そのため従来のレントゲンを参考にしながら行う治療方法に対して、マイクロスコープを活用した治療は予後に大きな差が生じるのです。
マイクロスコープは以下のような治療によく用いられます。
・むし歯治療
・歯の根っこの治療
・歯周病治療
むし歯治療では肉眼では診ることができないようなむし歯の発見や、むし歯になっている部分だけを削ることができ、健康な部分の歯質を残すことができます。また、詰め物・被せ物を作るために歯を削る際にも用いられ、精度の高い補綴物を入れることも可能です。
歯の根っこは、非常に細く複雑な形態をしています。従来の治療では、歯科医師による手指の感覚や経験を頼りに行われており、神経や感染源の取り残しなどが起こりやすいものでした。マイクロスコープを用いることにより、神経の入り口や神経の管を直接診ることが可能になり、取り残しによる再感染のリスクを最小限に抑えることが可能です。
歯と歯ぐきの深いところに付着している歯石や汚れは、歯周病の原因になるため除去する必要があります。しかし、これらは肉眼で見ることができません。従来の方法では手指の感覚で行うため、健康な歯ぐきや歯面まで傷つけてしまう可能性がありました。マイクロスコープを活用することで、手指の感覚に頼らず正確に除去することが可能です。
マイクロスコープは上述したようにさまざまな治療に用いることができます。また、以下のようなメリットがあることから歯科治療には欠かせないものと言えるでしょう。
・削る部分を最小限に抑えることができる
・質の良い治療を行える
・健康な歯を維持することができる
マイクロスコープを用いてむし歯治療を行うと、むし歯だけの部分を削ることができ、健康な歯質まで削ってしまうことはありません。歯は削れば削るほど寿命が縮むため、最小限の侵襲で済むことは、歯の寿命を長持ちさせることにつながります。
マイクロスコープは約3~20倍に拡大でき、拡大すればするほど患部の状態をより正確に把握することができます。加えて照明もついており、患部を鮮明に確認できます。それにより正確・精密な治療が可能になり、患者様に質の良い治療を提供することができるのです。
歯科医師による経験や勘に頼る治療では、健康な歯質を削ってしまったり、感染部分の取り残しなどが起こりやすかったりする可能性があります。マイクロスコープを用いると、患部を直接確認しながら正確に治療を行うことができ、結果健康な歯を長持ちさせることができます。
メリットが多くあるマイクロスコープの治療ですが、以下のようなデメリットもあります。
・保険適用外になる
・治療時間が長くなる
・導入している歯科医院は少ない
マイクロスコープは多くの歯科医院では自由診療で行なっており、治療費は高額になりがちです。その理由は、マイクロスコープ自体が非常に高価であること、歯科医師の技術が必要なこと、1人当たりの治療時間は長くなることが挙げられ、保険治療では難しいためです。
マイクロスコープでは、肉眼では見えない部分を確認しながら進めていくため、治療時間が長くなることがあります。
マイクロスコープを導入している歯科医院は、約10%と言われています。さらに専門的な技術が必要なことから使いこなしている歯科医院はもっと少ないでしょう。
マイクロスコープは肉眼の約3~20倍に拡大して患部を診ることができ、歯の神経が通っている管や、歯に入った小さな亀裂などを直接確認しながら治療を行うことが可能です。加えて正確・精密な診断も行うこともでき、他の歯科医院では抜歯が必要と言われた歯でも残せる可能性があります。マイクロスコープによる治療が気になる方は、WHITIA南烏山is歯科にご相談ください。